簡単激安自作レコードラック ~ ローコストは最適解

中古レコードが好き。
あの頃買えなかったアルバムはCDではなく当時のメディアで聴くのが一層オツなので、好んでLPで買うことが多い。

そうこうして置き場の確保より先に4桁枚を超えたLPが床に溢れてしまった。
収納方法を頭で考えているうちにレコードは雪崩を起こし、ならばとりあえずローコストに、と結局いつもの通りの製作。

近所のホームセンターで入手可能な板材は以下の通り。
1.ラワン合板:扱いやすい定番、合板の樹脂臭が強い
2.シナランバーコア:表面の質良い、木口仕上げ要、軽くて弱い
3.コンパネ:ラワンに準ずる、表皮はラワン程赤く無く塗装するなら意外と良さそう
4.MDF:扱いやすい、見た目に木質感が無い
5.OSB:個性的な表皮、裏面はササクレだらけ、木口にネジ釘が効きにくい
6.針葉樹合板:表皮が荒く節穴も多い、荒っぽいが木質感あり香りが良い
7.ポプラ合板:表皮木目が細かくバーチ系合板に負けぬ高い質感

値段はどれも12mmのサブロク(約畳1畳)で1,000~1,300円程。
ホームンターには家具系工作に使う15mm以上の板はあまり置いていない。
今回は」5.6.7.で迷ったけれど、6を選択。
7.は次回の課題、【夏休みの工作シリーズ】スピーカーに使ってみようと思う。

畳1畳分を手鋸で切るのは厄介なので、ホームセンターのカットサービス(1カット20円)を利用。
カット割りを複雑にするとカット数が増え、20円余計に掛かるというケチな事では無く、カット担当のオッちゃんがローレベルの人に当たった場合のミスを勘案して、作品の造作を多少妥協しても極力シンプルな板割りにするが吉。

板取図と組み立てイメージヘタメモ。
板取図と組立図を書き直した。



カットされた板材。

12mmの板でレコードを支えると重みで凹状に湾曲してくるのは目に見えているので、底板は2枚重ね=24mmにして使用する。
ボンドは水で薄めるか、四隅と中央程度に留める。
木工用ボンドは思った以上に粘度が高いので、全体に塗布すると少し位の圧着力では押さえ切れずに板同士が密着しない。

ボンドで圧着される底板。
重石はナショナル・ジオグラフィックとこれから収納するレコード。


組み立てイメージ。
側板にこのようにして底板、裏板、前面板を付ける。


組み立てには強固な固定ができるコーススレッド(スリムビス)というネジを使用。
今回はボンド併用で固定しようかと思ったけれど、12mm板の木口の接着強度も知れていそうなので、コーススレッドのみの固定。

但し12mmの薄板では割れは必死なので、下穴を開ける。

ネジや釘の間隔は適当で良いけれど、10cm、11.5cm、9.8cmなどと目見当で打ってしまうのが中学生の夏休み工作。
キチンとケガいてネジ釘の頭を等間隔にするのが大人の作法。
しかし強度は大人のチンケなコダワリが中2の感性を超えることは無い。

組み立てはあっという間。
裏面にキャスターを取り付けて完成。

幅・奥行き35cm四方の2段型で200枚程収納できる。
木口の仕上げもヤスリ掛けも塗装も無し。


総工費約1,500円、組み立て工期1.5時間で得た健康タイムでした。

■追記1
これだけのレコード枚数だとかなりの重量になり、4点キャスターの材質によっては床が凹みます。
なるべく大口径・幅広の車輪のものを選んで集中荷重にならないものを選びましょう。

■追記2
この板取で生じた余り板を使って、足元用に小さなレコード箱も製作。
板取図一番右側に生じる(50)×(900)mmの端材を(4)材の「余りC」寸法と同じ長さに手鋸で切断し(5)材をカット。
これでほぼ余りゼロ。

底板(4)を手前板(3)と背面板(4)で挟み、脇に(5)材を渡して完成。
これで合計1,500円なら合格でしょ。

※お役に立ちましたらぜひコメントを。
※スリムCDラックはこちら

コメント

Rose さんのコメント…
すごいなぁ。こういう日曜大工的な事が
ちゃちゃっと出来ちゃう方って尊敬します。
頭の中で、こういうのが欲しい、と思っても
作ろうという発想が湧かなくて、どうにか
探してやろう、、と思うだけ。そして
古道具屋街をウロウロ、ついつい違う買い物
という、いつものパターン( ̄∇ ̄)
床もご自分で??
管理人:ふ゛り さんの投稿…
■Roseさん
これくらいの工作は男に備わっている標準機能です。
工作はやってみるとデザインと加工/組立技術が密に関わっている事が分かるので、絵が上手だけでもカタチになりませんので、どうしても経験を積まないとモノにならない部分が「日曜」大工の敷居を上げますね。

床はコンクリートで寒い&歩くと痛いので、ただ板材を敷いただけの簡易床です。
酔華 さんのコメント…
上段と下段で向きを変えているところが、なんともすばらしい。
で、4桁枚数のレコードだと、あといくつ作らなければならないのか…
大変ですね。
管理人:ふ゛り さんの投稿…
■酔華 さん
デザインは、まぁ良くあるパターンで何のヒネリもありません。

家でもレコード屋さんのようにジャケットをパラパラとめくれるのは楽しいです。
うろ さんのコメント…
時間がある時には、長津田まで足を伸ばしてスーパー・ビバホームまで行くとカット数等考慮して最小限に作業して頂いて、精度もそこそこでした。
ハズレが少ないのでスピーカーのエンクロージャを作る時には、よく利用しているからオススメです。

遠いのが難点・・・(^^;)
管理人:ふ゛り さんの投稿…
■うろ さん
長津田スーパービバホームは行った事がありませんが、広告を見ると界隈きっての大きさなホームセンターなようですね。
ホームセンターのカット担当の人のレベル差は結構あるので、それを含めた検討が大切ですね。
solo-play さんのコメント…
ラック制作の参考にさせていただきました、と言うかもろパクってしまいました。
材料費も安く済、見栄えも良くて満足しています、ありがとうございました。
管理人:ふ゛り さんの投稿…
solo-play さん
製作レポありがとうございます。
簡単でしたでしょう。
両サイドと背面板がレコードより高いのがミソで、ここに端材を敷いてサイドテーブル代わりにしたりしています。
Stone さんのコメント…
昔の記事にコメントで失礼します。

私もこちらの記事を参考にLPレコードラック作成させていただきました。

生まれ持ってのせっかちなので、底板がずれたまま圧着したり、
ネジが太めのものを買ってしまい板割れしちゃったところが多々ありますが、
何とか組立てレコード収納が完了しました。

本当にありがとうございました。

PS.あと2台くらい、今度はじっくりと取組んで作成してみたいと思います。
猫とロック さんの投稿…
はじめまして。底板を2枚重ねするとは目からウロコ的な素晴らしいアイディアですね。