ここでひとやすみ ~ 蛙の子はここにいた

いくら仕事で心亡くそうとも、毎日行って帰る道中は必要。
そのど真ん中にこんな場所がある私は恵まれている。

今夕は定例ミーティングが無いので、先客は1組のカップルだけ。
店員さんはいつもはあまり座らぬ窓際に案内してくれた。
オーダーの品を待つ間、書棚から1冊。
書棚には料理本や茶や旅行、絵、書などセンスの良い本が多くて、選ぶのに事欠かない。
今日は「ウー・ウェンの野菜三昧の愉しい日々」という本を見つけ読み耽る。

栗入りトンポーローだのジャガイモと豚スペアリブの五香粉煮などという魅惑のレシピを読みつつオーダー品登場。
涼伴麺のセット。
先日、今シーズンは涼伴麺もうすぐオシマイよと言われていたので頼んだ。
麺はそば粉を使っているそうだけれど、冷麺のような弾力のある細麺。
極細切りの大根と人参に醤油胡麻タレのスープ。
そして叉焼。

セットの茶は冷普茶。
たっぷりと淹れた普茶を氷で一気に締めて作るそうだ。
変に苦くなく、冷たいのに香りがあり、今年の夏のお気に入りも、今日は少し寒かった。

叉焼は当然菜香新館製。
脂身の少ない部位で、とても柔らかく、繊維っぽさが無くて美味しい。
日本のトロトロチャーシュー(煮豚)というと脂の多いバラ肉を使うけれど、広東な叉焼は脂が少ない。
珠江を畳もうが、その血筋は孫が全て継いでいるのだろうな、とこのスローフードを食べながら会ったことの無い阿媽を思うのであった。

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