長らくモーターサイクリストだ。
全盛期は一年に370日位オートバイに乗っていた。
寝ていても夢の中で乗っていたという事、それほど乗っていた。
あの頃はモーターサイクリストなら誰もが鈴鹿へ向かった。
高校球児が当然のように甲子園を目指すのと同じ。
鈴鹿サーキットへ向かう事は鈴鹿詣でと呼ばれ、オートバイの甲子園と言われる所以だ。
18だか19の頃から通っていた鈴鹿は、やはり皆と同じように何時でも行ける場所になり、しかし少し遠い所になった。
前回鈴鹿へ行ったのは数年前の全日本選手権か8耐かも良く覚えていない。
今年は7月最後の日曜が近づくにつれて、何だか周りがざわめいている。
「ふ゛り(仮称)さん、8耐へは行かないんですか」
最近サーキット走行を始めた後輩Mが声を掛けてきた。
以前は7月に入ると職場の周りから「そろそろ季節が近づいてきたな」と声を掛けられたものだが、今は私がモーターサイクリストに接していると知る人も少なく、私語を口にするのも憚れる職場だ。
「僕は行ったことが無いので、行ってみます。バイクで行ってみます」
Mの真っ直ぐな目を見て決めたのだ。
【つづく】
全盛期は一年に370日位オートバイに乗っていた。
寝ていても夢の中で乗っていたという事、それほど乗っていた。
あの頃はモーターサイクリストなら誰もが鈴鹿へ向かった。
高校球児が当然のように甲子園を目指すのと同じ。
鈴鹿サーキットへ向かう事は鈴鹿詣でと呼ばれ、オートバイの甲子園と言われる所以だ。
18だか19の頃から通っていた鈴鹿は、やはり皆と同じように何時でも行ける場所になり、しかし少し遠い所になった。
前回鈴鹿へ行ったのは数年前の全日本選手権か8耐かも良く覚えていない。
今年は7月最後の日曜が近づくにつれて、何だか周りがざわめいている。
「ふ゛り(仮称)さん、8耐へは行かないんですか」
最近サーキット走行を始めた後輩Mが声を掛けてきた。
以前は7月に入ると職場の周りから「そろそろ季節が近づいてきたな」と声を掛けられたものだが、今は私がモーターサイクリストに接していると知る人も少なく、私語を口にするのも憚れる職場だ。
「僕は行ったことが無いので、行ってみます。バイクで行ってみます」
Mの真っ直ぐな目を見て決めたのだ。
【つづく】
コメント
80時間耐久で。
モーター無しの方、今年は京都から小浜、敦賀まで行こうかと思っています。